札幌市内には、2000年ころまでに建てられた、1階に車庫を組み込んだ基礎高(高床スラブ式)の住宅がたくさんあります。札幌市手稲区のN邸は、1993年に建てられました。
生活部分が49坪、1階の車庫を含めると約80坪ある大きな家です。2012年に断熱リフォームを担当させていただきました。
大がかりなフルリノベーションではなく、外壁交換を行うタイミングで外壁工事だけで断熱改修した工事でした。
家が寒い理由は、壁の中を冷気が上昇して、暖房していても外壁や間仕切壁が冷房しているようにいつも冷えているからです。これを止めるためにていねいな気流止め気密工事を行います。基礎高の床は土間コンクリートなので床の断熱を強化することができませんでしたが、外壁工事と窓ガラス交換で、断熱効果を高めることができました。
高床・基礎高の住宅は大きい家が多く、工事費が少し高くなります。一部タイル外壁の3層構造、合計78坪の住宅でこの工事を行うと、税別でおよそ520万円のご予算になります。
Nさんは「帰宅したときの室温が5℃も高い」と話してくれました。
ご夫婦とも仕事を持っているので、朝は灯油ストーブを消して出かけます。帰宅すると、家の中の温度がリフォーム前に比べて5℃も高く、暖房のぬくもりが残っていることにすごく驚いたそうです。
また、起床時の室内の温度が、改修前の10℃以下から10℃以上になり、寝起きがとても楽になりました。
「断熱改修以外のリフォームは一切行わず、すべて家の外側から工事したので生活に支障もありませんでした」とNさん。
工事後は家の揺れが小さくなったことも安心だそうです。
※価格は、工事を行った2012年当時のものです。