河合のリフォームノート17
弊社の公式ホームページをご覧になり、問い合わせをいただきました。
「ユニットバスや床下点検口からカビの臭いがするので見て欲しい」とのこと。
札幌市手稲区に、2019年(4年前)に中古住宅を購入。1992年に建った住宅で、お問い合わせをいただいた時点で築31年になります。
●現地調査開始●
脱衣室の床に設置された床下点検口のふたを開けて床下地盤面を見ると、以前の工事の残骸が見えました。昔の家ではまれにある事です。
床下に潜ってみると、地面の土が湿っている。ただ、カビ臭は自分にはほとんど感じられませんでした。
ユニットバスを見ると、底に設置されているはずの断熱材がありません。地面を見ると、グラスウールが落ちており、湿った状態です。地面と接していたからでしょうか?
“変だな”と思い地面を掘って地盤防湿のためのポリフィルムを探したが出てこない。
『原因はこれだ』と見当をつけました。
●湿気の原因は?●
その後、反対側を点検していくと、地盤面が湿っていて這いつくばった自分の肘やひざが濡れてくる。床下換気口の方に近づくとファンが付いていた。後でオーナーさまに尋ねると、電気屋さんに相談したら床下換気用のファンを付けた方が良いとアドバイスをもらい、3ヶ所に設置したそう。そんなにカビくさくなかったのはファンのおかげかも。
その後、調査範囲を拡大してとなりの区画の床下を見ると、地面がカラカラに乾いている。やはりカビ臭の原因は、床下の防湿フィルムが水回り区画だけ敷かれていないことにある。
原因は地盤防湿フィルムがないことと断定しました。
ユニットバス(UB)は、住宅を中古で販売する際に業者が新品に交換して「見た目リフォーム・お化粧リフォーム」をしたのでしょうが、古いUBを解体した時にグラスウールを床下に落としたまま新しいユニットバスを設置したよう。
ポリフィルムに関しては、新築時に基礎工事が終わり、設備工事業者がこのスパンだけポリフィルムをはがして排水管を立ち上げ、その後ポリフィルムを戻し忘れたのか、基礎工事業者が初めから敷き忘れたか、どちらかだと思います。
●今回の工事内容●
- 防カビ材の塗布
- 地盤防湿のポリフィルム施工
- ユニットバスの床下から断熱施工
- そのほかに、窓の結露防止でペアガラスの交換をしました。