河合のリフォームノート25
中古住宅を購入した方から、「“プロに床下を見てもらったほうがいいよ”と知人に言われ、心配になって」とお問い合わせをいただきました。
現地にうかがい、調査のために床下にもぐったところ、残念ですがあまり状況がよろしくない。床梁と呼ばれる床を支える太い梁に、木材を腐らせる「腐朽菌(ふきゅうきん)」がついているのです。
床下に温度・湿度計をおいてみると、温度が17.9℃、湿度78.3%となりました。あまりよろしくないですね。木材が腐りやすい温度・湿度の状況です。
床下地盤からの湿気を抑えるポリエチレンシートの上に押さえ砂を施工してあるのですが、その砂が濡れています。ということは、床下は常にジメッとしている・湿潤だということになり、木材が腐りやすい環境になっています。

ちょっと見にくいですが、半透明のグランドカバーがめくれています
どうやら床下に水が浸入しているようなのです。原因は地盤沈下か!?防湿のためのポリエチレンシートが砂の下で部分的に隙間が開いていました。地盤が下がったからかと思われます。
そのほか、中古住宅として販売する際に交換したと思われるユニットバスとキッチンの配管・配線の工事がずさんで、ユニットバス下の断熱材が垂れ下がっている、キッチン排水管まわりの断熱材(ブローイング断熱材)が撤去されたままになっている、配管がぐちゃぐちゃなど、モラルを疑う工事になっています。
修理の工事は、殺菌剤(防カビ剤)とグランドカバー
スプレーで殺菌剤(防カビ剤)を噴霧する工事をおこないました。
その後、床下地盤からの湿気を防ぐ防湿措置をやり直し、ポリエチレンシートを敷き直しました(グランドカバー)。ここは動画があるのでご覧ください。メチャメチャ丁寧に仕事します。これ、木材を守るけっこうキモの工事なんです。
さらに、床下に放置されたブローイング断熱材を回収します。万が一床下に水が入ったときに、これらが湿気を抱え込んでしまうなど、放置していいはずがありません。