昭和56年の家の雨もりと寒さ 河合建築事務所の リフォームノート3

気流止め工事が何より大切です

こんにちは。

河合建築事務所・河合です。

8月から、あったかハウス河合建築事務所が診断した住宅の不具合と、診断、そしてリフォームを、1件ずつ事件簿風に書き記しています。

長くおつきあいくださいませ!!

第3回目は「昭和56年に建った家」

CASE3:

  • 寒い
  • トイレ天井から長年の水漏れ
  • スノーダクトからの水漏れ

 

現地調査をしたところ、

トイレの水漏れは、1階屋根パラペット板金が悪さをして、2階壁に沿って水が落ちていた。

スノーダクト屋根の雨もり原因

スノーダクトは、調査するまでもなく、見るからに漏れるのがわかる状態で、やはりここが原因だった。

指で指した部分のボルトを止めるナットがない!!

外壁をはがすと、な、な、なんと、基礎と土台を止めつけるアンカーボルトをナットがない(結局、外回りにはナットが1個も付いていなかった!!)

 

集合煙突が危ない(囲ってしまうと結露で腐って蟻の巣になってしまう)

 

 

工事内容

暖かさを実現する「気流止め工事」

水漏れ解消

集合煙突の撤去

 

河合からメッセージ

気流止め工事が終わり、外壁も新しくなりました

水漏れは、早め早めの点検で防ぐことができます。深刻になる前にご相談くださいませ。

今回、衝撃的だったのが基礎と土台の止め付けができていなかったことです。この状態で大きな地震が来ると、揺れによって建物が浮き上がり、あっさり倒壊する危険がありました。幸い、工事は北海道胆振東部地震の前に終わっておりましたので、事なきを得ました。

こういった大切な部分は、外壁をはがしてみないとわかりません。昭和年代の家と、阪神淡路大震災があった平成7年ころまでの家で不安があれば、いちど外壁をはがして信頼できる専門家に点検を依頼することをお勧めします。(今回のように耐震補強以前の問題があったりする)

 

集合煙突は長年経つと何ひとつ良いことがありません。見えないところで結露や水漏れなどが発生し、倒壊の危険があります。北海道胆振東部地震では、札幌市内でも集合煙突の倒壊が何軒もありました。