組み込み車庫から冷気がくる家(1990年・築31年)

河合のリフォームノート14

お客さまはこのホームページをずっと見てくださっており、その上でご自宅の寒さが改善するのかどうか、ご相談をいただきました。

 

住宅は、階段を数段上って玄関となっており、その基礎高部分を利用して組み込み車庫と、中二階となる車庫の上には洋室があります。

この洋室が寒いそう。

360度カメラで階段ホール(手前)、その奥のリビングを見る

また、居間から続く階段ホールから冷たい風がリビングにおりてきて寒い。写真の階段を降りたホールから奥のリビングに冷気が来るのだそう。

 

床が寒いので、6年前に1階床下のグラスウールを外してウレタン吹付をした。ところがあまり変わらない(暖かくならない)。河合が確認すると、ウレタンは80mmほど吹付されており、そこには問題がないようでした。

車庫の天井をはがして、360度カメラで階段の裏側を見た状態。踏み板に沿ってしっかりウレタンが吹きつけされています。なのになぜ寒い?

そうすると、疑わしいのは、車庫の上を登るかたちになっている階段のウラか?

 

1.車庫の上にある中2階の部屋を暖かく

いつものように床と天井付近に気流止めを設置。

寒さを感じなくなったそうです。

 

2.階段室からリビングへ冷気がおりてくる

階段は保温されていますが、階段下収納の床が冷気にさらされている、リビングからの登り口部分の階段は断熱されていないなどがわかり、まず、階段下収納の床を断熱。

次に、階段ホールを囲い冷気が下りてこないようにしました。

階段室を囲う下地ができたところ。右が階段正面、左が側面を見ています

スペースが少ないため中折れドアを設置。また手摺壁を天井までの壁にして明り取り窓を付け、お孫さんの安全のために強化ガラスを採用しました。暖気を二階に上げない工夫です。

下地の上にボードを張りクロス仕上げ。階段上りにドアを設置しました。右の写真の左のドアが階段入口、左が側面から見たところです。

 

3.このほか、

  • 中二階の片流れ屋根を無落雪屋根に改修。梁を補強し、屋根を解体。下地から作り直し屋根板金を施工しました。
  • 寝室の窓を交換し、LOW-E・アルゴンガス入り開き窓に変更
  • 各室換気口から冷たい風が来るので、グッドマン換気口に交換
  • 玄関ドア付近が寒いので、断熱玄関ドアに交換

 

だいぶ寒くなってからうかがうと、リビングも中二階も寒さを感じなくなったとお喜びでした。

ありがとうございます。