家の見えない部分をくまなくチェック(中古住宅リノベーション・レポート2)

解体工事に入る前、住宅構造部のチェックを行いました。家の断熱・気密の状態などがどのようになっているのかを知る上で、毎回、必ず行っている作業です。

こちらの写真は床下です。土壌がしっかりと乾いており、うまく換気されて良い状態であることがわかります。上部の網に覆われている部分は、建てられた当時に敷かれた断熱材のグラスウールとその受け材。こちらも綺麗な状態が保たれていました。

こちらは、天井裏の様子です。ブローイングで施工された断熱材が一面にビッシリと敷き詰められています。その厚さは約300mm。現在の水準と変わらない厚さがあり、十分な断熱性能が維持できる状態でした。こちらは施主のFさまにご相談して、天井裏には工事を行わず、そのまま使用することにしました。

続いて、室内へ。部屋と部屋を仕切る壁の一部を壊して中を確認します。実は、この作業が室内の断熱を左右する重要なチェックポイントなんです。

床の部分にはグラスウールが充てんされていましたが…

天井部分にはグラスウールがありませんでした。

こうした部屋と部屋を仕切る間仕切り壁などは、暖かい空気が上昇して小屋裏へと抜けていく空気の流れ、「気流」が発生します。暖かい空気が逃げてしまうのを防ぐには、床と天井の両方に「気流止め」を施工して気密性を高める必要があります。

今回のリノベーションではこうした気流止めによる気密性を高める施工も行っていきます。